「主に任せる」 06・03.19
使徒言行録14:19〜28
パウロたちの伝道旅行で、アジアの各地に新しく教会が
誕生しました。
しかし、それらの教会は、困難な状況にありました。
町には、キリスト教に反対し、迫害する人たちがいたからです。
そんな困難な中にある信仰者たちを励まし、力づけるために、
パウロは危険を承知でそれらの町に戻っていきました。
いつの時代であっても、信仰者には信仰ゆえの困難があり、
戦いがあります。
現在は実際に暴力的な攻撃を受けることは少ないでしょうが、
教会に連なることを大事にし、毎週の礼拝を重んじる信仰生活が
理解されず、無視されたり、軽んじられたりすることは珍しくありません。
消極的迫害と呼ばれることが、たくさんあります。そこで、苦しみや
戦いが起こります。信仰は戦ってでも守るべきものです。
聖書は、困難な中にあって、戦っている信仰者たちに何を語るの
でしょうか。<弟子たちを力づけ、「わたしたちが神の国に入るには、
多くの苦しみを経なくてはならない」と言って、信仰に踏みとどまる
ように励ました>(22節)とあります。
私たちが心を堅くし、力づけられるのは、「信仰に踏みとどまること」に
よってです。それは、自分の信仰心をしっかり持つというよりも、信仰の
土台の出来事の上に身を置き続けるということです。神さまがなして
くださった、イエスさまによる救いの出来事(十字架と復活)の上に、目を
注ぎ続けることです。そこに踏みとどまっていることで、神さまの愛の
深さに目を奪われます。自分が愛されていることを知り、確信している時に、
力は生まれます。
「神の国に入るには…」と言われます。 これは、脅しを含んだ
言葉ではありません。
イエスさまの十字架と復活の出来事によって、必ず神の国に
入る者としていただいたのだ。 だから、恐れ、心配しすぎる必要は
ないよ、との励ましの言葉です。
今の時代ならではの、信仰の戦いがある私たちにも、この御言葉が
届けられています。